IRニュース
設計品質の管理の徹底に向けて
平成17年年4月28日
株式会社 構造計画研究所
代表取締役社長 服部正太
平成17年4月26日付で、当社が昭和62年から平成2年の間に設計監理を担当した厚木市スポーツ施設「ふれあいプラザ」における設計瑕疵についての発表をいたしました。
当社では、本件を真摯に受け止め、同施設の耐震補強工事の円滑な実施完了に向けて、全力で取り組んでおりますが、ここで改めまして、本件についての経緯を述べるとともに、当社にて既に運用しております「設計瑕疵を未然に防ぐ為の設計品質の管理体制」につきましても詳細をお知らせいたします。
1. 経緯
本件は、厚木市殿が実施した同施設の耐震診断の結果、補強の必要性有りとの診断結果が得られたため、昨年12月に当社に対して当時の設計内容に関しての再調査を要請されたことに基づくものであります。
当社では、当該要請を受けて、当時の設計監理の業務体制の調査を行い、設計図書の総点検を実施いたしました。その結果、設計、施工過程の中で、数回の設計変更があったにもかかわらず、一部、構造設計への反映がなされないままに工程が進んでしまったことが判明いたしました。このことから、当社の設計上の配慮不足が耐震性能の不十分さを招いた要因であると判断いたしました。
つきましては、先に発表いたしましたとおり、耐震基準に適合するような補強工事を当社負担にて行うことを厚木市殿に対して申出、その了解を得ております。
今後は、厚木市殿との協議を早期にまとめ、一日も早く、要求される構造上の性能確保に向け、本年7月初旬までに補強工事を完了させたいと考えており、市民の皆様が同施設を安心して利用していただけるよう切に願う次第です。
2. 今後の方針
当社では、既に設計品質を重視する目的から建築設計、構造設計部門におきまして、国際的な品質基準であるISO9001の認証を取得し、執行役員技師長をリーダーとする品質確認チームを発足させ、設計内容の品質のチェック体制、レビュー体制を強化して品質の確保に取り組んでおります。
本件の判明とともに、同施設の設計を実施した15年以上前の当時においては、この品質確保体制が不完全であったと判断し、同時期に設計した他の物件についても、品質確認チームで徹底的な設計上の再調査を実施いたしましたが、それらの物件については設計上の問題はないことを確認しております。
このように、現在、当社は設計品質の確保に向けて、十分な体制を敷いておりますが、本件の判明を契機として、改めて品質確保徹底の重要性を再認識いたしており、お客様へご提供する商品、サービスに対する品質向上を、全社一丸となって強化していく所存でございます。
今後とも、皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。